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   へぇ〜 成果獲得の裏ワザ
    『ニセ本尊』押し売り顛末記  ―創価学会―



   気が付けば学会員


 八十歳を過ぎた高齢のNさん宅に創価学会員の男が訪ねてきたのは昨年夏ごろ。強引に入会を迫ってきた。「幸せになれる!」。うまい口車に乗り、正式な入会用紙とも知らずに、つい署名をしてしまったNさん。
 そして、入会の儀式(?)も行われることなく、男の「本尊を下付するから」との強引な言葉に、Nさんは本尊代として三千円を前払いさせられてしまった。詳しい説明もないまま、こうして、いつの間にか正式な「創価学会員」として扱われるようになったという。
 「これが学会のやり方か…」。Nさんは男の行為に首を傾げつつも、されるがままになった。
 そのようななか、Nさんが学会に対し、疑惑を持つ決定打となる出来事が起こった。元気だった伴侶のあまりにも突然の逝去。生活も困窮し、厳しい状況に追いやられることに加え、いまだ「本尊」が下付されないことへの不審。もう半年が過ぎようとしていた。
 「何かがおかしい」。Nさんは直感した。学会に入会してから起こる様々な悪い出来事。Nさんは脱会する決意を固めた。
 その翌日、学会員がタイミングよく、Nさん宅を訪問してきた。Nさんは意を決し、脱会することを告げた。


     「タンスの中でいい!」


 「学会をやめます!」。Nさんは、毅然とした態度で自らの創価学会との決別を告げた。
 学会員の男も、Nさんの学会員として乗り気でない姿勢から、うすうす脱会される予感を持っていたに違いない。Nさんの脱会の決意を耳にしながらも、この男、とんでもない行動に出たのだ。
 「タンスの中にでもしまっておけばいいから」と、なんと、『ニセ本尊』を強引に置いていったのだ。しかも半年も経ってからだ。Nさんはかねてから念仏を信仰しており、仏壇にはいまだ阿弥陀仏が。他の謗法物も処分されないままの『ニセ本尊』置き去りの暴挙である。
 これで成果を「1」と数えるのが、学会組織の常套手段である。そういえば会長の秋谷は、“謗法払い”について、
「御本尊を安置するための絶対的前提条件ではありません」(聖教新聞 平成九年二月十一日付)
と威張っていたが、「タンスの中」は安置になるのかな? 秋谷よ。


     救われたNさん


 理由なく半年間も待たせた揚げ句、安っぽい出来の本尊を押し付けられたNさん。先行きの不安を取り払うには、以前から知り合いの法華講員のOさんを頼りに相談するしかなかった。
 ことの一部始終を聞いたOさんは、懇切丁寧に折伏を始めた。これによって、学会が人を地獄に堕とす団体であると知って目が醒めた。Nさんが即刻、脱会したことは言うまでもない。


      『ニセ本尊』驚愕の事実


 Oさんは、Nさんが法華講員として勧誡を受けるに当たり、学会では無用とした「謗法払い」をするためにNさん宅を訪れたが、その際、学会員が無理矢理置いていった『ニセ本尊』を目にして愕然としたという。
 なんと、驚くべきことに、この『ニセ本尊』、シミ付き、シワ付きの、どう見ても新品(?)とは思えない代物だったのである。「まさか、だれかが使用したものでは?」と、周囲から声が上がるほど。Nさんは改めて学会のひどさに憤慨したという。
 今や学会では、巷間、無料で『ニセ本尊』をバラまいているとも噂される。昨今、「オレオレ詐欺」等、高齢者をだます犯罪が世間で横行しているだけに、この学会員の男が、Nさんから持ち去った「本尊代」の行方が気に掛かる。
 入会儀式もなく、謗法与同も平気。本尊はどこからか入手してきた、使い回しのような中古品。まさに現在の学会の乱れた会員獲得の姿を象徴しているようだ。

大白法645(h16.5.16)号より転載



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