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      やっぱり世襲制に!?
                   ─創価学会



  最近、創価学会の世襲化か世間の話題になっている。
 日蓮正宗を除名となり、新興宗教創価学会を率いる池田大作のことだから、いずれは世襲化に踏み切るだろうと噂されていたが、長男の博正に跡目を継がせる腹が固まったらしい。
 宗教の私物化そのものである世襲が、宗教にはそぐわぬ制度であることは言うまでもない。しかし、日本の伝統的邪宗各派においても、何百年もこの世襲制を続けてきた浄土真宗をはじめ、近年、ほとんどの宗派が実質的に世襲制となっているという。
 かたや新興宗教はというと、これはもともと厳正な出家制度など存在せず、金もうけのインチキ宗教なのであるから、むしろ世襲制は当たり前である。
 そのなかで創価学会の盟友、新興宗教立正佼成会の場合はどうであろうか。立正佼成会は、庭野日敬の長男である日鑛が平成三年、第二代会長に就任し、それ以降、日敬は「開祖」と呼ばれている。
 創価学会が世襲化し、池田大作が「名誉会長」、長男である博正が「会長」に就任するとなると、立正佼成会にほぼ十五年遅れてその後を追うこととなる。これで創価学会も名実共に新興宗教となり、邪教化に一段と弾みがつくであろう。



       博正の『御義口伝』講義を嗤う


 聖教新聞(三月九日付)によれば、大作の長男の博正が『御義口伝』の講義を行ったそうである。同記事中には「池田博正副会長が『南無妙法蓮華経』を講義」と報じている。
 『御義口伝』の講義は、創価学会では特別な意味がある。これまで池田大作しか行っていないと自賛するもので、北条浩と秋谷栄之助は、会長にはなったが講義はしていない。博正にこれを行わせたのは、世襲を睨んでの伏線であろう。
 そもそも、創価学会には独自の本尊も教義も化儀もない。当然である。日蓮正宗の派生団体なのだから。だから、今もすべて日蓮正宗のモノマネでやらざるを得ないのだ。だからというわけでもあるまいが、『御義口伝』の講義とは、今度は御相承のマネまでしようという算段なのだろうか。
 なるほど。『御義口伝』なら、口伝であるから、なんとなく日蓮正宗の血脈相伝を想起させる効果がある、とでも考えたのだろう。大作らしい邪智である。
 しかし、モノマネは、どこまでいっても、所詮、モノマネに過ぎない。『御義口伝』は御本仏日蓮大聖人から日興上人への甚深の御講義内容である。大作の大増上慢の血統を受け継いだ博正に、本宗の師弟相対の深義がわかろうはずはない。



       『御義口伝』は唯授一人の血脈相承にあらず


 創価学会は、日蓮正宗の血脈相承を否定するために、『御義口伝』等の相承書は日亨上人によってすべて公開されていると言って憚らない。
 しかし、実際は逆である。日亨上人は、御自身が公開された文献は唯授一人の血脈相承に入っていない旨を仰せであるし、御法主日顕上人猊下も唯授一人の血脈相承は全く公開されていないと明言されている。
 たしかに『御義口伝』は重書ではあるが、公開を許されている範囲の文献であって、唯授一人の血脈相承ではない。
 要するに、創価学会は血脈相承を知らないのに、知ったかぶりをしているに過ぎない。『上野殿御返事』の、
 「日蓮が弟子等の中に、なかなか法門しりたりげに候人々はあしく候げに候」(御書 一二一九頁)
との仰せを拝するがよい。
 もっとも、創価学会の目的は下種三宝破壊であり、今回の博正の『御義口伝』講義には、日蓮正宗の血脈相承を否定し、創価学会に血脈法水が流れているとする究極の邪義構築の狙いが見え見えである。
 池田博正の神格化の目的も、その邪悪な路線構築にあることを見定め、今後、徹底して破折しなければなるまい。

大白法668(h17.5.1)号より転載



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