座談会
  創価学会・憂宗護法同盟を破折するB


   座談会 血脈誹謗の虚偽捏造
     池田創価学会を徹底破折



 本紙六三〇(十月一日)号、六三二(十一月一日)号掲載の座談会では、池田創価学会、及びその走狗・憂宗護法同盟が、悪書『法主詐称』や「創価新報」などで行っている日蓮正宗の血脈相承への誹謗報道につき、総監・藤本日潤御尊能化、並びにこれらの報道に実名を記載された当事者の早瀬日如・八木日照・菅野日龍の各御尊能化、阿部信彰御尊師により、彼らの報道が悪質極まる誹謗中傷にすぎないことが証明されました。
 「一事が万事」の諺からも、これまでの証明で、すでに彼らの誹謗報道のすべてが虚偽捏造であることが明白となったと言うべきですが、今回は特に大御本尊、及び血脈相承に関する彼らの無惨な誹謗について、徹底破折された座談内容を掲載いたします。
 法華講員読者各位には、当座談会の内容を、創価学会員、及びその走狗である離脱僧らの破折に際して、積極的に活用されるよう願います。


座 談 会 出 席 者

日蓮正宗総監・常泉寺住職
  藤本日潤御尊能化

宗務院庶務部長・法道院主管
   早瀬日如御尊能化

大石寺主任理事・妙泉坊住職
   八木日照御尊能化

大宣寺住職
   菅野日龍御尊能化

宗務院庶務部副部長・妙國寺住職
   阿部信彰御尊師



東京都墨田区・常泉寺において




   大御本尊否定の大謗法
     学会員を誑かす数々の嘘




「河辺メモ」を歪曲した悪意の誹謗


 司会
 悪書『法主詐称』や「創価新報」では、所謂、通称「河辺メモ」なるものを取り上げて、こともあろうに御法主日顕上人猊下が本門戒壇の大御本尊を偽物と断定したなどと繰り返し述べていますが、この点はいかがでしょうか。
 藤本 大体、「河辺メモ」と呼ばれているものは、故河辺慈篤師が個人的に記した覚え書きのはずです。それが何で創価学会側に存在するのか。おかしな話だね。
 阿部 創価学会側は「河辺メモ」入手の経過を明かしておりません。要するに出所も明かせないような資料なのだと思います。

 早瀬
 この件については河辺慈篤師自身が事情を説明していたと思うが。

 司会
 はい。創価学会側の同盟通信による最初の誹謗が、平成十一年七月七日でした。それに対し、同年七月九日と十日に宗務院より通達が宗内へ発せられています。特に七月十日の通達には、昭和五十三年当時のメモについての河辺御尊師の証言が掲載されています。
 「当時の裁判や以前からの『戒壇の大御本尊』に対する疑難について様々な話が出た中で、それらと関連して、宗内においても、『戒壇の大御本尊』と、昭和四十五年に総本山へ奉納された『日禅授与の御本尊』が共に大幅の御本尊であられ、御筆の太さなどの類似から、両御本尊の関係に対する妄説が生じる可能性と、その場合の破折について話を伺ったもの」(抜粋)

 阿部
 たしか、この河辺師の説明について創価学会側は、当時、このような戒壇の大御本尊に対する妄説が、宗内に生ずる状況にはなかったなどと疑難していたと思いますが。

 八木
 そうだったね。しかし、河辺師が、「当時の裁判や以前からの疑難についての様々な話の中で」と述べているところからすれば、決して、宗内に妄説の起こる可能性だけが話題となったわけではないと思う。あの当時、戒壇の大御本尊に対する外部の疑難に対して、御先師日達上人が御指南をされたことがあったですね。

 菅野
 ええ、たしか昭和四十七年の秋でしたかね。「戒壇の大御本尊は室町期の作」などとする他宗からの疑難につき、日達上人が破折なされたことがあります。内容は、戒壇の大御本尊の御彫刻には、鎌倉時代の手斧が用いられており、後世の室町時代に使われた鉋の削り跡とは明らかに違う、よって後世の作とする疑難は当たらないという御指南でしたね。

 藤本
 昭和四十七年頃にそのような御指南があったということは、その関連で、昭和五十三年の「河辺メモ」が、戒壇の大御本尊に関する妄説の破折についての覚え書きであったとする河辺師の証言は、当時の状況にも合致しているわけだね。

 早瀬
 第一、当事者である河辺師が明確に、「疑難への破折についてのメモ」と証言しているものを、他人がとやかく言うべき事柄ではないね。「河辺メモ」は河辺慈篤師の個人的なメモ書きなんだから、主語も述語も省かれており、当然他人が速断できるものではないのに、学会はそれを悪意で宗門誹謗の材料としたわけだ。

 阿部
 この当時、後に正信会と名乗る活動家僧侶の中で、そのような疑難があったという情報については、いかがでしょうか。

 八木
  『慧妙』にも載っていたと思うが、正信会の者が編纂した『日興門流上代事典』中に、「河辺メモ」に記される大御本尊と日禅授与の御本尊の関係についての記述とまったく同一の内容が記載されているね。

 菅野
 正信会の書籍に大御本尊と日禅授与の御本尊の関係についての記述があるとすれば、彼らの中に昭和五十三年当時にも、そのような疑難をもつ者がいた可能性が大きいな。

 早瀬
 やはり河辺師の説明どおり、それまでの戒壇の大御本尊に対する外部の者の疑難や、宗門の一部の僧侶(後の正信会)が、疑難をもつことも予想される状況の中で、当時教学部長であられた日顕上人猊下が、そのへんのことを河辺師と談話されたというのが真相だと思うね。

 藤本
 「河辺メモ」とされるものの次の部分には、「Gは話にならない」などと、日達上人に対する批判的内容が記されているようだが、謹厳な御法主日顕上人猊下がそのような御言葉を発せられるとは考えられないね。

 八木
 ええ、むしろ、大御本尊の件と同様、後に正信会と名乗る活動僧侶が、当時同様の猊下批判を口にしていたことは周知の事実だし、この件についての「河辺メモ」の真実は、当時、一部の活動僧侶(後の正信会)がなしていた疑難や批判について、日顕上人が河辺師との面談の中で語られたときの記録と見るべきでしょう。

 阿部
 御法主上人猊下は当時の状況につき、
 「御本尊と血脈等に関する疑難悪口があることの内容について、ある時に慈篤房と客観的な話しをしたような記憶は存する。しかし学会で発表したあのメモのような諸件についての主張をしたことは断じてないのである」(大白法 五三四号)
と仰せです。河辺慈篤師もまた同様に説明しておられるのだから、要するに創価学会と憂宗護法同盟の言い分は言いがかりと言うほかありませんね。

 八木
 そしてそのあと、御法主上人は、
 「そこで此の際はっきりしておくことは、本門戒壇の大御本尊様と日禅授与の御本尊とは全く相違しているという事である。よく拝すれば中尊の七字の寸法と全体からの御位置においても、明らかに異なりが存し、また御署名御花押の御文字及びその大きさや御位置、各十界尊形の位置等にも歴然たる相異が存する。そして勿論模写の形跡などは存在しない。
 したがって御戒壇様と日禅授与の御本尊とを類推すること自体が全くの誤り」(同)
と、明確に宣言あそばされているからね。


  池田創価学会=新興宗教へ会則変更
    「本門戒壇の大御本尊」を削除


 菅野
 創価学会は先年「会則」を変更したようだが、この変更した会則の中で学会は、信仰の対象とする本尊について、従来の、
 「日蓮正宗総本山大石寺に安置せられている弘安二年一〇月一二日の本門戒壇の大御本尊を根本とする」
の部分を、
 「一閻浮提総与・三大秘法の大御本尊を信受し」
に変更したそうだね。

 早瀬
 御法主上人猊下に対し、「大御本尊を否定した」などと言いがかりをつけている創価学会が、会則から「大石寺安置の弘安二年十月十二日の本門戒壇の大御本尊」の部分を削除したということは、本当は、創価学会自体が本門戒壇の大御本尊否定の大悪業を犯したということだね。

 八木
 要するに彼らが御法主上人を誹謗する目的は、自らの大御本尊離れ、大御本尊否定の大謗法を正当化するためなんだよ。まったく呆れるね。

 阿部
 たしか彼らはその他にも総本山第六十二世日恭上人に対する誹謗や、故河辺慈篤師が日顕上人猊下に対して「『御師匠さん』と呼べ」と言ったとか、故山口範道師が御本尊に関して、「猊下以外に筆跡鑑定できる者はいない」と言ったとか、死人に口なしをいいことに、言いたい放題を述べていますね。

 菅野
 日恭上人に対する彼らの誹謗中傷はまるで筋違いと言うほかはないね。何故かと言えば、御書の文の一時的な削除の件とか、観念文の改訂の件、さらには神札の件などは、当時の戦時下における、軍国主義体制側の身延派との合同への圧迫をどう回避するかという特殊な時代状況と切り離しては論じられないからね。

 早瀬
 そういう意味では、当時の日蓮正宗は五十九世日亨上人をはじめ、全宗門が協議し、護法のために一致団結して正しい方針が採られたのだから、当然日恭上人御一人を誹謗することは間違いだよ。

 藤本
 そのとおりだね。創価学会が日恭上人を誹謗することは、彼らが常々尊敬を口にする日亨上人も、当時御隠尊猊下として宗内教導の立場にあられたのだから、結局、学会は日亨上人についても批判しているわけだね。

 阿部
 はい。その道理が悩乱した頭破七分の彼らには判らないんですね。ところで河辺師には私もいろいろと可愛がってもらいました。いつでしたか河辺師が、「俺はな、御前さんと法道院のおやっさんには頭が上がらない」と話してくれたことがありました。そのように思っている猊下に対して、「『御師匠さん』と呼べ」などと河辺師が言われるはずがありません。呆れた大嘘です。

 八木
 『法主詐称』の話が虚偽に満ちたものである証拠は他にもあるんじゃないか。例えば河辺師が教師講習会の折、現宮城県広安寺住職の三浦接道師らに、「アレ(日顕上人)は除歴しなきゃならん。六十七世はいないんだ!」と言ったなどとしているが、そんなことはあり得ない話だね。

 阿部
 まったくそのとおりです。私もおかしいと思って三浦師に確認いたしましたところ、そんなことは一言も聞いていないそうです。ご本人が文書で証言してもよいと申しています。創価学会と憂宗護法同盟の恥知らずな大嘘はまさに底抜けですね。

 菅野
 それはひどい。「裏の裏まで知り尽くした河辺の発言だけに『除歴しなきゃならん』『六十七世はいないんだ!』との言はずっしりと重い」などと、まったくの嘘を何が「ずっしりと重い」だ。

 早瀬
 「今、改めて問いたい。『六十七世』を詐称する阿部日顕とは、いったい何者なのか、と」などと、よく言うよ。本当に呆れるね。

 藤本
 彼らが「嘘も百遍言えば本当になる」を本気で実行していることは明らかだ。何というおぞましい団体なのか。空恐ろしくなるね。



   山崎正友氏を恐れる創価学会の中傷


 司会
 『法主詐称』と「創価新報」では山崎正友氏を取り上げて、御法主日顕上人猊下誹謗に利用しようとしていますが。

 藤本
 たしかに山崎正友氏には過去にいろいろなことがあったとは思うが、日蓮正宗は一切衆生を救うことが目的なんだから、創価学会や自称正信会と縁を切って脱会し、反省懺悔した人は誰でも日蓮正宗に戻れるわけです。山崎氏は今、妙観講で信行に励んでいるそうだね。

 早瀬
 そのようですね。彼は最近『慧妙』紙上で、やはり自称正信会と縁を切って日蓮正宗に戻った原島氏と対談していましたが、ずいぶん元気そうだし、成仏の直道に戻ることができて本当によかったと思うね。

 阿部
 『法主詐称』では「山崎語録」などと言って、山崎氏がかつて御法主上人猊下を徹底して誹謗していたなどと過去の発言をあげつらっていますが。

 菅野
 『法主詐称』はずいぶん嘘が多い。しかし、何れにせよ、過去にいかなる罪過があっても、至心に反省懺悔すれば日蓮正宗信徒に戻って正しい修行に励めることを氏が身をもって示しているわけで、そういう意味ではまさに謗法者共の頂門の一針とも言うべき振る舞いと言えるだろうね。

 司会
 それから『法主詐称』では、御法主上人猊下が山崎氏を「地獄へ何回堕ちても足りない」と責めたとしていますが。

 八木
 仮に本当にそう仰せられたとしても、たしかに山崎氏の犯した謗法行為は間違いなくそれほどの大罪だったと思いますよ。しかし、本門戒壇の大御本尊と血脈付法の御法主上人猊下に至心にお詫びすることにより、日蓮正宗へ戻れて謗法罪障を消滅することができるわけです。

 藤本
 その証拠が、山崎氏や原島氏が元気で信仰に励んでいる姿だろうね。本当に有り難いことだよ。

 早瀬
 常泉寺の不審火の件も、「山友、菅野の仕業」による暗殺計画だと日顕上人猊下が話されたなどと、とんでもない荒唐無稽な言いがかりだね。

 阿部
 許せない大嘘ですね。本当にどうしてこう嘘が多いのか。

 司会
 悪書『法主詐称』では、山崎氏が御法主日顕上人猊下に差し上げたお手紙を「謀略書簡」と言ってけなしておりますが。

 菅野
 山崎氏も出所して、世法上の罪にけじめをつけると共に、信仰の上でも深く反省し、お詫びの心を手紙に託して御法主上人猊下に差し上げたものと思うが。

 藤本
 そうだね。それを謀略だとしか考えられないのは、彼ら一味こそ、謀略体質であることを証明しているね。彼らの立場から山崎氏を見ると、氏が真摯な仏道修行者の生命に変わっていることが、腹立たしくて仕方ないんだよ。

 八木
 まったく彼らは、「ゼニゲバ」だ「女遊び」だと、読んだ者の目が汚されるような下劣な悪口を、これでもかと並べて御法主上人を誹謗しているが、彼ら自身の品性そのものが出ていると言うしかないと思うね。

 早瀬
 御法主上人猊下と山崎氏が血脈相承をめぐって取り引きしたなどと、自称正信会との和解がその条件だったように書いているが、こんなこともまったくの作り話だな。

 藤本
 もちろんだよ。その件で平成六年十二月十日に、私と秋元渉外部長が富士見庵(総本山の施設)で山崎氏と極秘会談したなどとまことしやかに書いているが、これも完全に作り話だ。大体、この日は私は一日中、常泉寺にいて法務を執っていたよ。まるっきりのデタラメだ。

 菅野
 山崎氏が、「私が“御相承”を拝信するに至るまで」という文章を『慧妙』(五一号)に寄せているが、これに対しても創価学会の連中は口汚く罵っているね。

 阿部
 そのとおりです。人の真摯な反省懺悔をあのように莫迦にするとは、信仰心も人間性も皆無の最低の連中ですね。

 八木
 その他、自称正信会の連中が山崎氏に裏切られたと息巻いていたとか、山崎氏を誹謗した本が出版された話とか、くだらないことがいろいろ書いてあるね。しかし何れにせよ、このような悪書『法主詐称』のことだから、何が書いてあっても信用することはできないね。

 一同
 まったくそのとおり。



   邪智がなせる呆れた血脈誹謗


 司会
 次に『法主詐称』では、御先師日達上人から御当代日顕上人猊下への血脈相承について、「相承の軽さ」などと誹謗していますが。

 八木
 御相承について軽重などを論ずることは大変な誤りです。すべての御相承がまことに重大な意義をもつことは当然で、「相承の軽さ」などと誹謗すること自体、彼らの信心が皆無であることを示しているね。

 阿部
 彼らは、ここで総本山三十三世日元上人から三十五世日穏上人、五十七世日正上人から五十八世日柱上人、六十三世日満上人から六十四世日昇上人、そして六十五世日淳上人から六十六世日達上人の四例の御相承を挙げています。

 早瀬
 たしかにこれらの御相承が、それぞれの客観的な状況は異なるにせよ、儀式としての形を採られていることはそのとおりだね。ただし、だからと言って、内付の形を採られた御先師日達上人から御当代日顕上人への御相承が軽いなどと誹謗することはとんでもないことだよ。

 藤本
 まさにそのとおり。七百有余年、六十七代の御法主上人に至る間には、様々な御相承の姿が存したことは言うまでもない。そして、そのすべてを厳然たる御相承として拝信することが本宗の信仰における根本のあり方だよ。

 司会
 御先師日達上人から日顕上人猊下への内付について、軽いなどと誹謗することは、許せぬ御先師違背というほかはないですね。そんなことを言った者は必ず霊山浄土で、仏祖三宝尊と日達上人から厳しくお叱りを受けるでしょうね。

 阿部
 いいえ。あの連中は地獄行きですから、直接お叱りを受けることはあり得ないでしょう。間違いなく待っているのは閻魔法王と獄卒からの呵責ですね。

 司会
 ところで『法主詐称』では、自称正信会が御法主日顕上人猊下に反逆した、所謂管長訴訟における主張を取り上げて、「我々と立場や理念は異なるが、正信会によるこれらの主張は常識的な疑問でもあった」と述べていますが。

 藤本
 その当時、池田大作がどのような発言をしていたか、創価学会や憂宗護法同盟の連中が忘れるはずはあるまいと言いたいね。彼は自称正信会の者たちを、御法主日顕上人猊下に背く輩として、厳しく糾弾したはずです。

 八木
 そうですね。自称正信会の者たちが昭和五十六年一月、御法主日顕上人猊下に対し、管長地位不存在確認請求訴訟、所謂管長訴訟を起こしたが、当時、池田大作は彼らを厳しく批判して次のような発言をしています。
「日蓮正宗の僧俗であるならば、絶対に御法主上人猊下に随順すべきである。それに反して、随順せず、いな、弓をひく行為をする僧や俗は、もはや日蓮正宗とはいえない。私どもは無数の讒言や画策をうけながらも、一貫して総本山を外護したてまつり、御法主上人猊下に随順してまいった。これが真実の信心であるからだ。
 それを、増上慢と権威とエゴと野望のために踏みにじっていく僧俗は、まったく信心の二字のなき徒輩であり、もはやそれは、日蓮大聖人の『広宣流布をせよ』との御遺命に反した邪信の徒と断ずるほかないのである」(広布と人生を語る 二―三七)

 阿部
 これほど確信をもって、日蓮正宗の血脈法水の尊厳を讃歎し、御法主上人猊下への信伏随従を強調しておきながら、今日、「法主詐称」との悪言をなす。まったく池田大作と創価学会は、古今未曽有とも言うべき恥知らずな悪口両舌団体というほかありませんね。

 早瀬
 また『法主詐称』では、「血脈相承を受けたというなら、なぜその時点で公表しなかったのか」とか、「法主になるべき位(能化)ではなく一段下であった日顕(上人)がなぜ法主に就任したのか」とか、「なぜ相承の儀式、手続きをしなかったのか」などと疑難しているが、純粋な本宗の信心があれば、こんな疑問が起きるはずはない。これらの状況も当然、様々な御相承のあり方の中に包含されるからね。

 菅野
 それにこんな疑難をすること自体、御先師日達上人に対する許し難い無惨な誹謗だね。このような形の御相承をあそばされたのは御先師日達上人であられ、御当代日顕上人は、ただそれに随従してお受けされただけなのだから。

 司会
 次に、『法主詐称』では、昭和五十六年一月十日の大奥対面所での無任所教師の御目通りについても、御法主日顕上人猊下を悪し様に誹謗していますが。

 阿部
 この折のことについては、「継命」には、御法主上人猊下が終始大きな声を出されたように掲載していますが、事実は数を頼んで、あちらこちらから質問が繰り出される状況の中で、御法主上人猊下が諄々とお話しになられているときに、特に一人、非常に無礼な態度の者がいたとのことであります。ですから、暴言を吐いたその者に対して、自ら法主の尊厳をお守りになるお立場において、この場を立ち去るよう叱責されたのであり、あとは理不尽、かつ違法な内容の質問に対して、その都度、厳しく御注意なされたものと思います。

 菅野
 『正信覚醒運動の歩み』の中では、この御目通りの折の長い時間の中における時々の厳しい御注意だけを、切り文で並べているから、いかにも御法主上人の御言葉が終始乱暴のように見えるが、この間にある多くの自称正信会側僧侶の無礼な言葉を削除しているね。まったく卑劣なやり方をする連中だな。

 早瀬
 それでは『法主詐称』の誹謗と実際はまるで状況が違うね。集団で弟子が師匠に対して無礼な行動をとる、しかも御法主上人猊下を蔑ろにするなどということは、師弟相対の日蓮正宗の僧侶にあるまじき振る舞いというほかはないね。本来なら全員下山を命じられても当然だな。

 八木
 大体、『法主詐称』には、当日の御法主上人猊下と無任所教師とのやり取りが、まるで血脈相承の有無に関してであるかのように書いてあるが、このこと自体が事実に反しているね。この日の彼らの質問は、仏滅讃文に関する件などの教学上の問題と創価学会の八体の模刻本尊に関する件などで、日達上人から日顕上人への御相承を疑うような内容はまったくなかったんだよ。

 阿部
 創価学会一味は、この折の御法主上人猊下の御指南が、御先師日達上人に随順され、御本尊模刻問題などで創価学会側を守ったものであることを敢えて隠しているわけです。本当に醜い連中です。御法主上人猊下からは、この折も含めて、御相承に関することを、御目通りの折に面と向かって聞いてきた者など、これまでに一人もいなかったと伺っています。

 司会
 また『法主詐称』では「日顕(上人)が相承を受けていない決定的な証拠」などとセンセーショナルな見出しを掲げていますが。

 藤本
 御法主日顕上人猊下が御相承をお受けされていない決定的証拠などあるはずがありません。実際にお受けになられているのだから、むしろお受けになられたことを証明する証拠がたくさんあることは、宗門側の破折文書でも明確に述べられているね。

 阿部
 はい、そのとおりです。それから創価学会一味は、昭和五十七年一月に当時の能化、宗会議員全員が、「御法主日顕上人猊下を血脈付法の法主と仰ぐ」旨の声明文、決意書を出していることを取り上げて誹謗していますね。

 早瀬
 そうだね、当時の自称正信会側の僧侶が裁判の中で、「日達上人のお通夜の後、各塔中で、『日達上人は次の方をお選びにならずに御遷化された』などと、盛んに言う老僧方がおり、よって、決意書とか決議文を出さざるを得なかったんだろう。宗門の七百年の歴史において、このようなものを出させるなどということは、前代未聞のこと」(趣意)と述べていることを利用して御法主上人猊下を誹謗したわけだね。だがこの自称正信会側の話はまったくの捏造話だな。

 菅野
 そのとおりで、日達上人の御通夜の後など、日顕上人への血脈相承に疑義をはさむような者は、誰一人いなかったと思うね。

 八木
 たしかにそうだった。それに昭和五十七年一月の能化会議の声明文と宗会議員の決意書が出された理由と目的は、一重に血脈相承を否定した自称正信会に対するものだったからね。

 菅野
 だから彼らの言葉を借りて言い直してみれば、「宗門の七百年の歴史において、百数十名もの本宗僧侶が、血脈相承を否定するという前代未聞の不祥事」、それを引き起こした張本人が自称正信会ということになるわけだ。

 早瀬
 彼らは、まず自らがそのような宗史上の大蝗虫であることを自覚すべきだし、さらに創価学会一味も同類であることは言うまでもないね。

 阿部
 はい。さらに言えば、反創価学会の急先鋒であった自称正信会が血脈を否定し、日蓮正宗の勢力が分裂するような状況になったことは、本を正せば、すべてが池田大作問題から起こり、池田大作が元凶となっていることは明らかです。

 藤本
 しかし、結局は何があろうと、御戒壇様と血脈法水に対する正しい信心、道念があれば、正しい道を歩むことができるんだよ。大聖人様の竜の口法難の折も多くの卑怯な退転者が出たように、僧俗一致の広宣流布への大事な時節を前に、信心怯弱で我意我見の盛んな者は、自らの不徳ゆえに、自業自得で、宗外へ弾き飛ばされてしまったんだと思うね。

 司会
 本当にそう思います。一切が御仏意ですね。次に彼らは御法主日顕上人猊下が血脈相承を受けられていないなどと誹謗して、当時の奥番の方々の証言なるものを挙げておりますが。

 八木
 たしか『法主詐称』では、御法主日顕上人が奥番に対して「日達上人の鶴の紋の入った袈裟・衣はないか」と言ったのはおかしい、なぜ前もって衣を作っておかなかったのかとか、「御秘符をどのように作っておられたか」と聞かれたなどと書いていたね。

 菅野
 まず始めの袈裟・衣の件については、御当代上人が法を内付された時点で、予め法衣を作られるなどということは、あり得ようはずがないね。あくまでも内付なのだから。ちなみに、日達上人の御遷化が突然であられたので、遺族として私と細井珪道師が、御遷化後まもなく、「鶴丸の紋」の入った正式な袈裟・衣と指貫一式を学寮の日顕上人のところへお届けしております。

 阿部
 次の御秘符の件は、現在は教師になっている当時の奥番の話によれば、御法主上人猊下から御秘符の作り方を尋ねられたなどということは、当然のことながら一切なかったとのことです。

 八木
 また彼らは御本尊の書写に関しても、「御本尊書写については、宗門の僧侶であれば一応書写方法は知っている」などと、それこそ御相伝の大事について、とんでもない莫迦なことを言っているね。

 早瀬
 そして御法主日顕上人猊下御書写の御本尊を誹謗する理由が、御登座直後にしてはあまりに「達筆な筆さばき」だからというのでは、まったく話にならないね。

 藤本
 結局のところ、『法主詐称』で創価学会側が、「日顕(上人)が相承を受けていない決定的な証拠」などと大層な見出しを掲げていることが、すべて根拠のない、言いがかりに過ぎないことが立証されたわけだね。

 一同
 そうですね。


(つづく)

 補  説 

憂宗護法同盟
 元日蓮正宗僧侶であったが、離脱して創価学会の傀儡、走狗と成り果てた者共である。これに所属する某離脱僧には、客観証拠により明らかなものだけでも、たった六年余の間に、何と総額7250万円もの大金が学会より支払われている。(大白法628号参照)これは一体何を意味するか、もはや誰の眼にも明らかである。この「同盟」は、学会とは別の反宗門組織のように装ってはいるものの、所詮学会と一体、その下部組織である。

(自称)正信会
  昭和55年に血脈相承否定という大謗法を犯し、擯斥処分に付された謗法僧集団。発端は、昭和52年の創価学会謗法問題であり、池田及び学会の反省により問題を収束された日達上人、それを継承された日顕上人の御指南に従えずに学会批判を続けた反学会の者共が、ついには自らの保身のために日顕上人への御相承を否定する邪説を作り出した。現在学会が行っている血脈誹謗は、この邪説の焼き直しである。

河辺メモ
 故・河辺慈篤御尊師の個人的な覚え書きのこと。御法主日顕上人猊下が本門戒壇の大御本尊を偽物と断じたとの妄言・誹謗記事の根拠として、創価学会が「河辺メモ」と称して悪用している。その内容は、昭和53年、御法主日顕上人猊下(当時教学部長)が外部よりの本門戒壇の大御本尊に対する多くの疑難について説明されたものを、河辺御尊師が書き留めたものである。個人的な覚え書きである上、主語・述語が不明確で、第三者が見れば誤解してしまうこともあり得る。学会は、御法主上人猊下誹謗のために、入手経路を明かせないまま、悪用している。(大白法531号、534号参照)