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 暴力教団に世間はNO!
 長男不在……その時会員は
         ─顕正会─

 暴力で勧誘!

 本年七月、顕正会会員が傷害容疑で逮捕された。逮捕されたのは群馬県館林市在住のN(五八)。Nは、本年五月二十七日、同市内の無職男性(七一)に入会を迫ったが拒否されたため、男性の顔を殴って軽傷を負わせた疑いで逮捕された。
 そのため、同県高崎市にある顕正会高崎会館などの二ヵ所が家宅捜索されている。
 顕正会の勧誘におけるトラブルはこれが初めてではない。ここ数年だけでも、昨年七月、会員らを神奈川県警が監禁容疑で逮捕し、平成十三年には、千葉市や秋田市で会員ら四人が暴行容疑などで逮捕されている。
 Nは「入会を断られて腹が立ったから」と暴力行為の理由を述べているが、その元凶は、顕正会の恐るべき体質にある。

 浅井のDNA

 顕正会会長の浅井昭衛は、教団が先のような事件を起こしても、池田創価学会と同じく、けっして公に発表することもなく、反省の色も全く示さない。
 持ち合わせているのは、襲撃の示唆や乱闘事件を指示するなど、計算高い極悪非道な性根だ。
 そんな浅井の極悪DNAを受け継いでいるのが長男の克衛だ。克衛は、組織にあっては指揮を執る立場にいながら、狂気じみた憎悪の念から過激な言動を平然と行う男である。
 その克衛が、浅井のDNAを撒き散らすわけであるから、会員が毒され、暴力行為に走るのは無理もない話である。

 どうした?克衛!

 ところで、その克衛の姿が最近、見当たらない。会長の浅井は、克衛を自らの後継者、つまり教団の次期会長に収めるよう育ててきた、いねば父親浅井の懐刀と言える存在であった。
 しかし、克衛は平成十六年十月五日付『顕正新聞』に掲載されたのを最後に、今日までパタと姿を消しているのだ。
 克衛は当時「主任理事」という肩書きを持っていたが、同記
事を見れば、同年九月に行われた「総幹部会」という集会の席で、「教学室長」という役職を兼任させられている。これは、
 「邪宗との論争に備え『教学室』」(顕正新聞平成十六年十月五日付)
が設置されたことにより、その責任者に克衛が抜擢されたというものであるが、不思議なことにこれ以後、克衛は集会や新聞紙上に登壇することは全くなくなった。「教学室」なる部署の活動も、とんと見当たらない。
 代わって担ぎ出されたのが、浅井の次男で「男子部長」でもある城衛である。城衛は、克衛が「教学室長」なる役職をあてがわれる一力月前の八月、「幹部大会」なる集会で、顕正会の「理事」に任命されている(顕正新聞平成十六年九月五日付)。まるで克衛が一カ月後にいなくなるのを見越したかのような城衛の理事就任劇である。
 そしてその筋書きどおり、これより城衛は、消えた(消された?)兄克衛に代わって教団の新聞、集会に顔を売り出し、現在に至っているというわけだ。

 皮肉な末路

 会員たちの間では克衛の行方を、不祥事を起こしたことによる「失踪説」や「失脚説」、あるいは「重病説」など、様々な噂が飛び交うが、いずれも憶測でしかなく、会員にもその真相は知らされていない。
 しかし、「失踪」「失脚」などの噂が出るのも無理からぬことである。克衛のかねてからの無知で過激な暴力的体質は、父浅井とは異なり、いずれ公私に関わらず、問題を起こす引き金になることが指摘されていたからである。父である浅井が、後継者となるべき長男克衛の器の無さを見限ったのかどうか…。
 いずれの理由にせよ、常々、浅井が脅威を指摘する某国の将軍サマの後継者問題と、浅井教団の有り様が似通ってくるとは、まさに皮肉な結果であり、笑い草だ。
 克衛と城衛の交代制──。
 親子で繰り広げる教団内部のゴタゴタが目に浮かぶようだ。

大白法700(h18.9.1)号より転載



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