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    背き続けた五十年(後編)
     二十五年後は広宣流布?
             ─顕正会─

      浅井の新たな予言

 顕正会会長の浅井昭衛は、同会が発足五十年を迎えたと喜んでいるが、それは宗門に矢を向け、牙を剥いた復讐と怨念の半世紀に過ぎない。
 この浅井の次なる目論見は、
「今、第二の五十年を迎えた。この五十年のうちに(中略)広宣流布・国立戒壇建立は、必ず成る(中略)五十年の中にもその前半に……」(平成十九年一月五日付顕正新聞)
と大風呂敷を恥ずかしげもなく広げていることから窺える。
 つまり、今から五十年後の西暦二〇五七年、それも「前半」とあるので、二十五年先の二〇三二年までに広宣流布がかなうと予言しているのだ。
 これは会員に広布が間近にあると錯覚させ、新たな勧誘に走らせることが狙いである。
 予言は、根拠も何もない、異常な妄想である。宗門にこれからも背反し続ける浅井のめざす「広宣流布」が何なのか、今さら妄想癖には付き合わないが、彼の過去の発言を見てみよう。


     一千万はどうした?

 浅井は、教団が発足四十年を迎えた時、つまり十年前にはこう言っていた。
「一千万達成は、今後十八年あれば必ずできる。だが私は、こんどばかりは十八年もかける気は毛頭ない(中略)あと十五年……」(平成九年九月五日付同紙)
と豪語し、
「『一千万』こそ広宣流布の決め手」(同)
と、その数の根拠ともならぬ理屈を言い、大聖人に対して一千万の勧誘を誓ったという。
 そして、平成九年のこの発言からちょうど十年経った今、現在の会員数はどれくらいか。教団発行の本年一月五日付新聞によれば、〈百十八万〉だそうだ。これもうさん臭い数字だが、ちなみに平成九年の会員数が五十一万人だそうなので、十年間で六十七万人の増ということになる。しかし、これとて浅井の言う一千万には、まだまだほど遠い数字である。
 一応、浅井は平成九年現在で「あと十五年」と言っていたので、平成二十四年、つまり、あと五年間で「八百八十二万人」を勧誘しなければならないことになる。
 さもなくばどうなるのか。その結果も浅井は言っていた。
「大聖人様に誓い奉るということが、どれほど重いことか。もし口先だけの戯れ言であるならば、かえって大聖人様を蔑り奉ることになる」(同)
 勢いだけで「一千万」と言ってしまったことに対し、さぞや後悔していることだろう。自らの戯れ言で自らの首を絞めている姿は、まことに哀れで滑稽だ。


      上書きされた予言

 さりとて、五年後の平成二十四(二〇一二)年に、残り八百八十二万人の勧誘が万が一、できたとしても一千万人。それから二十年後の二〇三二年には広宣流布、つまり日本一国、全顕正会員となるというのだから、まったく荒唐無稽な話だ(会員の話によれば、時の御法主上人も顕正会員になるらしい)。
 このように顕正会は、ウソと妄想で作り上げられた浅井教祖の催眠話でよがる、カルト集団なのである。自ら予言した期日が迫り、的中しないと見るや、期日を延長したり、発言をうやむやにしたりする浅井は、
「おほくの人をおとせしなり」(御書 一一二三・)
とあるごとく、他を地獄に追い堕とす大悪人である。十年前、
「私の頭の中には、この一千万のことしかない」(平成九年九月五日付顕正新聞)
と力んでいた浅井。それでは今後、会員達は、まず五年後の平成二十四年の二〇一二年目指して狂気の勧誘活動に奔走させられるのであろうか。答えは「NO!」だろう。
 本紙編集室に浅井から抗議があるかも知れない。″会員が思い出すような、余計なことは言わないでほしい″と。
 もう、現在の教団の新聞には一千万の「い」の字も見当たらないのだから。

大白法713(h19.3.16)号より転載



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