お わ り に

 最後に、貴殿ら池田創価学会と離脱僧に対し慈悲の上から、念のために確認する。貴殿らがこの上、あくまでも「日蓮正宗七百年の代々の御法主上人の血脈」を断絶したと言い、御法主日顕上人猊下を「血脈詐称の偽法主」と言い張るのなら、それなりの覚悟をすべきであろう。
 すなわち先に貴殿らに送付した当方の『通告書』では、貴殿らの下種三宝尊へのかかる誹謗が、雲仙普賢岳の噴火を端緒として起こった様々な災難の元凶であると指摘した。これに対しても貴殿らはまったく頬っ被りで「阿呆を受けた婆羅門」よろしくダンマリを決め込んでいるが、もしこのまま、日蓮正宗の血脈法水を誹謗し続けるなら、必ずや恐ろしい大災難を呼び起こすことを恐怖すべきである。
 そこで後々の世に明証を残すために、ここで確認をしておきたい。日蓮大聖人は『三三蔵祈雨事』に、
「日蓮仏法をこゝろみるに、道理と証文とにはすぎず。又道理証文よりも現証にはすぎず」(御書八七四)
と仰せであり、仏法は現証こそが大切である。
 かの阪神大震災に際しては、創価学会員の犠牲者が多く出たことは誠にお気の毒なことであった。しかし、仏法の上からはこれを厳然たる現証と見なければならない。
 血脈仏法の上から見れば、ニセ本尊は当然、三宝破壊の大謗法である。しかし、貴殿らが否定するところの日蓮正宗代々の御法主上人には法体の血脈が厳然と存するのである。よって御法主上人書写の御本尊は、取りも直さず、御本仏日蓮大聖人の御生命にましますことは当然である。その御仏の生命に在す御本尊に対する御不敬こそは、実に恐ろしい謗法行為と言わねばならない。
 そこで確認したい。平成三年の破門以来、創価学会では、一体全体、日蓮正宗の御本尊をどうしたのか。日蓮正宗の御本尊は総本山より御貸し下げされたものであるが、破門以来、相当の年月が経過したにもかかわらず、今までに、組織的に日蓮正宗の寺院に返納したという話は聞かない。よって創価学会、及び創価学会員が受持していた日蓮正宗の数百体以上の常住御本尊と、何万体もの特別御形木御本尊、何百万体もの御形木御本尊をどの様な形で処置したのか。明確に返事を貰いたい。
 先の阪神大震災の前に、関西方面ではドラム缶で日蓮正宗の御本尊を焼いたという情報を聞いた。それが真実かどうかも、この際はっきり回答して貰いたい。一切衆生救済の大慈悲の功徳聚であり、日蓮大聖人の生命の御当体たる御本尊に対して、退転し、邪悪な不敬の念をもって焼却するなどの謗法があったとすれば、その謗法と災難との関係が、仏法の現証を示す厳然たる証拠ともなる。貴殿らも、現証追求の大切さは初代会長以来、承知していよう。よって御本尊御不敬の状況と、御不敬の御本尊の体数を是非公開するよう要求する。
 これは創価学会員も含め阪神大震災の犠牲となられた方々の無念の思いを晴らすためであり、そしてその謗法の恐ろしさを公開する功徳を御回向するためでもある。日本国民も、創価学会会員も、これについては是非知りたいところと思うので誤魔化さずに公表すべきであると重ねて通告する。以 上
  平成十四年八月六日
    御法主日顕上人猊下御登座の日に
    一切衆生に血脈仏法の功徳を及ぼさんことを祈りて